……寝てる……

考えてみると、紡ってみんなで話してるときにいないことが多いな……
そういうときって必ずどこかで寝てるんだろうか……? なんでまた……

「うーん……」

  起こすべきなのかな……
  まぁ、こんなところで寝てたら風邪ひきそうだし……起こした方がいいのかな……

「つむぎー……」
「……うにゅ〜……」
「紡さーん、紡〜……」

……起きる気配がない……

「にゅふ〜、にゃは〜……」



なんか楽しそうだし……、どんな夢見てるんだろうな……
こう見てると本当に普通の小さな女の子って感じで、微笑ましくはあるんだけど……

「みちると同い年か……」

なんとも言い難い事実が……、なんとも……、うーん……
気にしないで子ども扱いし続けた方がいいのかな……

「……うー……」

起こすか……、なんか考えてるのが馬鹿らしくなってきた……

「おい、紡! 起きろ!!」
「……にゃ?
 ……にゃ。にゃ〜、むぎゅ……、む〜……
 うゆぅ……まだねゆ……」
「起きなさい。人を呼ばれたくなかったら」
「うにゅ〜……
 あれぇ、櫂。なんでこんなところにいるの?」
「扉が開いてたから覗いてみたんだよ。」
「扉? だってここつむぎの部屋だよ?」
「違います。早く起きてください」
「しつれいなー。おきてるよー」
「……すぅ……」
「寝息を立てない!」
「うにゃぁ……、あれ? ここ、お布団じゃない?」
「やっと気付いたか……」
「ふぁ……、また寝ちゃったぁ……。眠い……、寝たい……」
「こらこら、外で寝たら風邪引くだろ?」
「そんなことないよぉ。今は結構日もあたるし。ポカポカで、あったかくて……
 ……おやすみなさい」
「はーい、戻るよー」

「うー……、一瞬の躊躇もなしだなんて……
 櫂、ほんとにここでの生活に慣れたのね……。
 ちーちゃんに毒されて……、ちーちゃんの味方に、味方にぃ……」
「悪いことをしている子は叱るようにという言いつけですので」
「う〜……」
「大体、なんでそんなに寝るんだよ」
「眠いからー!」
「夜だって眠れるだろ? 何時間眠る気だよ」
「う〜、わかんない。眠れるなら……嬉しい……
 寝てるのが幸せなの。ぽかぽか、ふわふわ、うにゅ〜」
「寝過ぎは体に良くないぞ?」
「そうなの? どうなるの?」
「……それは知らないけど」
「じゃあ問題ないよ」
「うーん……」

同年代と思っても、やっぱりどう扱ってやったらいいのかわからないな……
こうやってみている分にはまるっきり幼い子どもなわけで……。知識レベルも……