知紗 「やあやあ櫂、おはようおはよう」
「……朝から知紗お嬢様はご機嫌ですね」
知紗 「何、朝くらいは静かにしてろってこと? それとも反抗期ですかー? 櫂くん」
「朝からご機嫌ですね!」
知紗 「あっははー。後ろのは朝から寝てるけどね!」

ほんとだ……。寝てるのが普通なのか……?

白羽 「ちーちゃんは楽しいから好きだよ。ぎゅーってしてくれるし」
深雪 「みゆも知紗お姉ちゃん大好きだよぉ」
知紗 「ああもう嬉しいこと言ってくれるじゃないっ。
 あんたたち、あたしの言うこともっとちゃんと聞いてくれるんだったらもっと可愛がってあげちゃうんだけどなー」
拓真 「えー、俺達こんなにちーちゃんのこと慕ってるのにー」
白羽 「ねーっ」
拓真 「少しくらいわがまま言っても許してくれればいいのにさぁ、知紗お母さん」
知紗 「なっっっっ!!!!」
白羽 「お母さん! いいねっ、お姉ちゃんっていっぱいいるし、ちぃちゃんはお母さんだ!」
知紗 「あんたたちっ! それはやめなさいっ! 次言ったら許さないわよ!」
「ああ、俺もここに来たばっかりの時、知紗のことお母さんっぽいって思ったな……」
知紗 「櫂ぃ!!」
拓真 「やっぱりにーちゃんもおんなじこと思ったんだなっ! お母さんでいいじゃんっ!」
知紗 「やめなさいってっ!!」

知紗 「はぁ、もう〜……」
「なんだかんだでそこまでは怒らないんだな」
知紗 「あ〜もう、仕方ないじゃない? 叱ったら悪化しそうだし……
 それよりっ、櫂が悪い! 余計なこと言ってくれちゃってさ!
 うら若き乙女にお母さんって……あたしってそんなに年上に見える?」
「いや……、そういうことじゃないけどさ。
 これだけみんなに慕われるのって才能なんじゃないか? 年齢とかじゃなくて。
 本当のお母さんだって、こんなに仲良くはなれないかもしれない」
知紗 「…………あは、そうかもね。
 よーし、あんたたち、今日こそ苦手な野菜食べさせるからね〜!」
拓真
白羽
深雪
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」