「み、水着……」

  「す、すみませんっ。最大限、でした!」

  「いや、いいよっ! うんっ! 俺も、安心した!」

   正直、まだ心の準備ができていなかった……!

  「恥ずかしい……です。水着、変じゃないですか?」

  「似合ってるよ」

   正直、恥ずかしくてまだ直視できてないけど。
   すごく可愛い水着なのはわかる。

  「お風呂、あったかいですね……」

  「……う、うん……」

   いや。
   訂正する。水着ならいけると思った。無理。
   みおんちゃんの体が、俺の腕の中にすっぽり収まって――
   肌と肌が、直接触れ合って、温かくて――
   柔らかいお尻が、俺の足に乗っかっている。
   そして、何より……。

  「……すごいね、その……おっぱい……」

  「はうう……恥ずかしいです……」

   大きなおっぱいが水面にぷかぷか浮いている。
   服を着ている時ですら凶悪なおっぱいだなと思ったけど……
   いや、もう、そんな次元じゃない。やばい。あかん。

  「周りにもよく言われたりするので恥ずかしいのですが、
   透子様は自信持っていいとよく言ってくださいまして……」

  「……言いそう。なんて言われるの?」

  「ええと……
   みおんのおっぱいは、何千人何万人に一人の、
   本当に奇跡のおっぱいなのだから本当に自信持って
   ということを……」

  「言いそうだなあ……」

  「本当に羨ましいとよく言われますが、みおんはよくわからないです」

  「みおんは夜さんや透子様みたいにかっこいい女性に
   なりたかったです……」

  「それ、夜の前で言ったら泣かれるから言わないほうがいいよ」

  「泣かれちゃうですか?」

   絶対に、ほぼ、間違いなく。夜なら大泣きする一言だろう……

  「それに、もっと自信持っていいよ。
   俺は今のみおんちゃんのことがすごく好きなんだから。
   可愛いところも、全部……」

  「みゃ……
   はうう……恥ずかしいです……」

  「でも、みおんちゃんもすごく言ってくれるし」

  「それだけではなく、あ、あの……声が……」

  「声?」

  「お風呂だから、陽太さんの声、響いて……
   しかも、陽太さん、みおんの耳元で喋るから……」

  「はうう……恥ずかし、です……」

  「…………」

  「ど、どうして黙る、ですか……っ?」

  「そう言われちゃうと、意識しちゃって、話せなくなる……」

  「お、お話……してください。
   みおん、陽太さんの声、大好きです……。
   もっと、聞きたいから……」

  「……なんで、そんな嬉しいことばっかり言ってくれるかな……」

  「みゃ? あのあの、でも、陽太さんが……
   みおんにいっぱい、嬉しい言葉、くれましたよ?
   みおんも、陽太さんに、そうなれてたら……嬉しいです」

  「……みおんちゃん」

  「ぎゅって、してもいい?」

  「……はい。みおんも、陽太さんにぎゅって、してほしいです」

   みおんちゃんを後ろからぎゅっと抱きしめる。

  「……えへへ。嬉しいです……」

   小さくて、柔らかくて。本当に愛おしくて堪らない。

  「……大好きだ、みおんちゃん」

   ずっと守っていきたい。俺にとって、すごく特別な女の子。